「子供の交通事故・防止策、テキサス編」
写真)通学路に立つ標識、ランプが点滅している間、制限速度は25マイルに下がる(radarsign.com)
最近、日本で頻繁に学齢期の子供たちが、心無い運転手の無謀運転の犠牲になっている。痛ましく、かつ腹立たしい限りだ。
過去10年以上、サン・アントニオ市で三人の孫たちの登下校に付き合ってきた、私の経験から見て、日本は子供たちの通学路の安全に関しては、無為無策と言うほかない。
その点、アメリカは種々の防止策を講じている。その一端をご紹介したい。
以下はテキサス州・サン・アントニオ市の例である。
写真)スクール・バスは子供の乗降時、STOPの看板を出す。すると車はSTOPしなければならない
(schooletc.com)
小学校、中学校、高校の始業時間は、8時が普通である。最近のアメリカは、子供たちが独りで学校に徒歩通学することは、考えられない。
スクール・バスか保護者が車で送り迎えするのが普通である。学校が近い場合でも、保護者が子供と一緒に歩いて、送り迎えするのがアメリカの習慣である。
学校前の道路は、始業、終業一時間前と後、写真のような、黄色いランプが点滅して、車の速度が20~25マイル(30㌔~37㌔)に制限される。
その上、ほとんど全ての学校の出入り口に、交通警官が配置されて、交通整理を行っている。そして、運転者は皆神妙に速度制限を守るのである。
写真)登下校時、横断歩道に出る標識(San Antonio north school dist.)
さて、日本の場合は、「狭い通学路を歩いて通う」と言う問題がある。解決策はすべての通学路の制限速度を20㌔以下に抑えるのである。速度制限は、朝夕二時間づつの登下校時だけなのだから、その間は子供たちのためにゆっくり走ってもらうのである。またせまい道は通学時間帯だけ、車両進入禁止する手もある。
細部については、先生、警察、父兄保護者でプランをつめて、日本の事情に合うような事故防止策を考えて欲しいものだ。
可愛い子供たちを「交通事故から守る」には、思い切った事故防止策の採用が必要だと思う。
(この項終り)