アメリカ便り

アメリカ便り Letters from the Americas 様々なアメリカ&メキシコ事情と両国の小話

2014年09月

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 8月第4週に始まった、日本の週刊誌の「朝日追及キャンペーン」は、6週目を迎えて、筆鋒益々盛んなりである。花田紀凱氏が今週取り上げた記事は、週刊新潮の「腹の中では悪いと思っていない朝日新聞【偽りの十字架】」である。
 私個人としては、週刊ポストの「井沢元彦『昔陸軍、今朝日』なぜバカがトップになってしまうのか?」が印象に残った。今週刊誌が面白い。
 
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               週刊新潮 10月2日号トップ記事
 
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アマゾンに残る古き良き日本
 
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   日本週間でパレードする空手教室の34世日系人、緑帯は田部さんのお孫さん(田部奈津子さん撮影)
 
まえがき
今回、「アメリカ便り」が手記を依頼したのは、訪日中のアマゾン生活半世紀の田辺軍司氏である。
田部さんは昭和30年代後半の東京農大卒で、大学に残って助手をしていたが、熱帯農業を実践したくてアマゾンに移住した、という「変わり種」である。そして相思相愛の大学後輩の奈津子さんを呼び寄せる、と云うラブ・ストーリーも持っている。そこで初対面だった私は図々しくアマゾン河畔で花卉栽培農場を経営する田部夫妻に、お二人がアマゾンでたどった足跡を書いて欲しいとお願いした。
すると、田部さんは、二人の足跡ではなくアマゾンの日系人社会について書いてくれたが、これが実に良い話なのである。では、田部軍司氏の「アマゾンに残る古き良き日本」をご味読されんことをお願いいたします。(富田記)
 
 
アマゾンに残る古き良き日本
             田部軍司(ブラジル・パラ州・ベレン市在住)
 
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今夏、佐賀県唐津城を訪ねた、田部夫妻(写真提供:小出立彦氏)
 何を感心されたのか、富田先輩から私のたどった、アマゾン生活半世紀の足跡を書いてくれ、と依頼されました。女房に聞いて見ても、あなたは光ったことなど一度もなかった、と云われ、ただその場、その場での対処と本当に苦しいときは、その時が早く過ぎることを神に祈る、そんな50年の移住生活だったと思います。
 
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ブラジル北部地図。赤い星印がベレン市(vacasionestogo.com
私の住んでいる、アマゾン河口・ベレン市の近郊、サンタ・イサベルと隣のサン・アントニオ地区は北ブラジル一帯から再移住して、移って来られた方々がほとんどで、海外移住事業団(現JICA)が作った、トメアスー移住地のような所と違い、隣人が今何を考え、どんな経営状態なのか分かりません。いわゆる一匹狼が多かった地域なのです。
従って、経済状態の高低も大きく、また領事館やJICA等の日本政府機関に対して良い感情を持っていなかった所です。
 
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           田部夫妻が住むサンタ・イサベル地区の三、四世日系人たち(佐藤卓司氏撮影)
しかし、そんな一世世代は終わり、二、三世の代になると、我々の所はただ「日系」と云う結びつきだけになり、日系人社会の80%が日系ブラジル人(父母どちらかがブラジル人)というのが現状です。
 
不思議なことに気が付いた
 
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田部夫妻を訪ねた、東京農大一行の歓迎会に集まった、日系人の皆さん(アマゾン在住佐藤卓司氏撮影)
 最近不思議なことに気が付きました。それは日系ブラジル人が行う、当地のお祭りは、日本各地のお祭りなどより、はるかに日本的であり、皆の心が一つになっているように思えるのです。そうです、アマゾンには古き良き日本が残っているのです。
アマゾン入植から85年経った今、残り少ない一世の内、大人になってから移住した者はほんの少しで、親に連れられて子どもの頃に移住してきた、いわゆる準二世が今やコロニアのじじ、ばばになっているのです。今、経済を引っ張っているのは、3050才代の二世と彼らの子どもたちの三世、四世たちで、彼らが私たちじじ、ばばと付き合いのある当地の日系人会員なのです。
 
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同歓迎会で「大根おどり」を踊る、青いストライプのポロシャツの田部さん (佐藤卓司氏撮影)
 なにか行事をやるときは、じじ、ばばが下働きをして、働き盛りの二世が盛り上げる。
三世以下の子どもたちも手伝えるところを手伝う。年上のものは子どもたちを容赦なく叱り、また褒めます。二世くらいまでは、親の顔から見分けがつくのですが、三、四世となると、混血が進み、日系割合が1/2、1/3、1/4と少なく、顔を見ても誰の孫なのか分かりません。祭りの手伝いをしてくれるのは、この地域の子どもたちです。彼らが担当する、会場の準備、駐車場での車の誘導、客への対応、後片づけ等の一糸乱れぬ連携プレーは、それは見事なものです。ブラジル人たちも感心して見ています。
 
年に6回の祭り開催
 
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日本週間でパレードする、日系人女性たち(田部奈津子さん撮影)
 我々が主催する地域の日系人会の行事には、5月祭,夏祭り(盆踊り)、運動会、日本食祭り、日本週間、カラオケ大会、父の日、母の日等の祭りが年間を通じて開催されます。準備のための会合、反省会、決算報告等を含めると、月に二回会議をしている勘定になります。
 それに施設の管理、種々の問題への対応、「会員は会費を払って、色々使役をして、達成感を味わうことに意味があるんだ」と三、四世の若い連中に言っても分かってもらえませんが、どなたか良い案があったら、教えてください。
 
それでも次の行事には全員が手伝いに来てくれます。先日は女房が習っている、お琴の先生が帰国されることになり、これを機会に「何か」と思って、「お琴と歌の夕べ」を催しました。日本食付きで、最後に着物ショーまで企画しました。モデルは全員日系女性会員です。このような企画は3,000円程度の前売券を買っていただきます。客はもちろんブラジル人です。着物は移住するとき持って来た、何時かのときにとタンスの底に仕舞っておいた一張羅を出してもらい、3才児から70才のおばあちゃんまであでやかにおめかしして出演してくれました。あくまでも私見ですが、7080才の老女でも日本女性のきもの姿には色気があります。
 
食事が始まると会場が騒がしくなり、音楽どころではなくなるのではとか、ブラジル人は食べ終わると、さっと引き上げるのではとか、色々心配しましたが、杞憂でした。皆さん、最後まで残って盛大な拍手を送ってくれましたし、わざわざ「Obrigado-ありがとう」と云って下さる方々もありました。その中で、10才前後の子どもたちが自発的にゴミ袋を持って会場のゴミを集めていました。
                                       
 ただ日系人だと云うだけの結びつきで集まっている日系人会ですが、「一生懸命体を動かしたことから、何かを感じ取る」、東京農大の恩師・杉野教授が言われたことと何か通じるものがあるような気がします。今日はこの辺で、ごきげんよう。
(終り)
 

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「『朝日新聞』うわべだけの謝罪を看破する!」
 流石、名編集長の名が高い花田紀凱氏の慧眼に感心する。私は今週の週刊文春の、「木村伊量社長辞任勧告スクープ」がスゴイと思ったが、彼は「期待ハズレ」と書く。
一方、絶賛するのは、週刊新潮の百田直樹さんの記事。
 
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週刊新潮 925日号の目次
   
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週刊文春 925日号の目次
 
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産経新聞920日、花田紀凱(かずよし)の「週刊誌ウオッチング481
 

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                    「良い知らせと悪い知らせ」
 
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スコットランドの民族衣装キルトを着たアーサー、下には何も穿かないのが本式(christy.es
 スコットランド人のアーサーは健康診断から帰るなり、
「良い知らせと悪い知らせが一つずつある」と細君に告げた。
 
彼女は顔色を変えて、「悪い方から先に云ってちょうだい」と気丈に答えた。
 
「尿に砂糖が出ているんで、糖尿病の気があるらしい」とアーサーは言った。
 
「じゃ、良い方の知らせは何?」と細君。
 
「これからは紅茶に小便入れて、砂糖代を節約できるってことさ」
とアーサーは嬉しそうに答えた。
 
 お後がよろしいようで…

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                       朝日、落城の夜
 
 911日夜、朝日新聞社の木村伊量社長は記者会見を行って、吉田調書に関する同社記事を取消し、社長が謝罪した。朝日が落城した夜だった。
 
 
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918日号 週刊文春の目次
 
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918日号 週刊新潮のトップページ
 
 
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産経新聞913日、花田紀凱の週刊誌ウオッチング480
 

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