アメリカ便り

アメリカ便り Letters from the Americas 様々なアメリカ&メキシコ事情と両国の小話

2020年09月

メキシコ小話A - 年忘れ用左上
メキシコ小話OK


「愛するお義母さんに関する小話・三編」


01.verywell.family - コピー

                 写真:(www.verywellfamily.com)
【蛇足的まえがき】
ギリシャ語には愛という言葉の表現が4つあったということを、曽野綾子さんの「現代に生きる聖書」で学んだ。一つは「ストルゲー」で家族愛、次が「エロス」という言葉で男女間の性的な愛である。ただし、この二つは聖書には出てこない。
聖書に現れるのは、次の「フィリア」からで、お互いが好意を感じるという意味の「愛」即ち、「好きであること」である。友達や先輩に対しる感謝や尊敬や、何となく感じがいいといった気持ちを表す。
四つ目の愛は「アガぺー」であり、これが「敵を愛しなさい」の愛、いわゆるキリスト教的な愛である。曽野さんは「アガぺー」の卑近な例として、姑と嫁、婿との関係を挙げている。あの人の顔も見たくないし、あの人の使ったタオルに触るのもいやだと言って二本指でつまんだりする。だが曽野さんは、そのままでいいと言っている。愛するということは、その姑が嫌いなままでいいのだ、と教えてくれる。しかし、もし姑が自分の母だとしたら、どうするかということを「理性」で行動すればいいのです。姑が病気になったら、薬を与える、寒かったら、温かい衣服を買ってあげる。そうすると、ごく自然に二人の間に、意志的な愛を超えた自然な好意の還流が成り立ってくる、という。これを曽野綾子さんは「理性の愛」と呼んでいる。


さて、難しいことを書いて恐縮するが、この「理性の愛」が織りなす様々なドラマがメキシコ小話の人気テーマなのである。スペイン語で姑のことを「スエグラーsuegra」という。舅はsuegroである。日常的に婿、嫁は彼女に「愛するスエグラー愛するお義母さん」と呼びかける。顔を見るのも嫌だが、一応「愛する」という言葉を使うということは、まさしく「理性の愛」そのものである。中には「愛するお義母さん」とまでは言わずにセニョーラ(ご婦人、奥さんの意)と呼ぶ人もいるが、別に礼を失したとは思われない。


下記の三編の小話では、suegraを日本語風に「お義母(かあ)さん」と訳した。断わっておきたいのは、メキシコ、否スペイン語圏の国々では、姑または義母を「お母さん」とは絶対に呼ばない「お母さん」は自分を生んでくれた母にだけ使うべき言葉だからである。
以上を頭の片隅においてから、下記の一笑一若・メキシコ小話をENJOYしてください。
たかが小話、されど小話である。(テキサス無宿記)


第一話:国勢調査
家に国勢調査員が訪ねてきた。
「あなたのお名前は?」と訊いた。
男性は「アダムです」と答えた。


奥さんの名前はと訊かれた男は、「エヴァです」と答えた。
「信じられない、何という偶然の一致でしょう」と言った後、調査員は冗談っぽく
「ヘビも一緒に住んでますか?」と訊いた。


「はい、いますよ、ちょっと待ってください」と言ってから、
男は大声で叫んだ。「お義母さん、国勢調査の係員が来ていますよ」。
お後がよろしいようで……。


第二話:直ぐうちにいらしてください
嫁がお義母さんに電話している。
「お義母さま、息子がうんちをしたとき、誰がきれいにするのでしょう。パパ、それともママ?」と訊いた。


「決まっているでしょう。ママですよ、あなた」と義母は答えた。


「そうですよね。お義母さま、直ぐうちにいらして下さい。あなたの息子さんが酔っぱらって、うんちでズボンを汚しちゃって、臭くて臭くて…」と言った。
お後がよろしいようで……。


第三話:お義母さんの死
ある家の前に大勢の人々が集まっていた。
そこへたまたま通りかかった、近所の人が家の主人に質問した。
「何があったのですか?誰かお亡くなりになったのですか?」


「そうです。私の愛馬がお義母さんを蹴り殺したのです」と主人は答えた。


知人は「それはご愁傷様です。これらの人たちは貴方のお義母さんのお知り合いですか?」
と訊いた。


「いいえ、みんな私の愛馬を借りたい、と言って集まってきたのです」と答えた。
お後がよろしいようで……。


下記のURLは「お義母さんの死」のアメリカ版「奇妙な葬列」です。メキシコとアメリカの義母の小話を読み比べてごらんなさったらいかが?
http://iron3919.livedoor.blog/archives/3383316.html

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「カリフォルニアの山火事の主因は落雷」


1.gettyimages

                     写真:(www.gettyimages.co/
7月末に始まった、カリフォルニア州の山火事は9月半ば現在、すでに15,000平方㌔分焼き尽くした。この面積は米国のコネティカット州の面積に匹敵する。コネティカット州は米国で最も小さい州であるが、日本と比較すると、本州で最も広い岩手県と同じ面積である。
今月15日のカリフォルニア州消防局(CAL FIRE)の発表によると、これまでの州内で発生した28か所の大規模森林火災現場で、19,000名の消防士が消火に従事したが、4200の建造物が被害に遭い、26名の犠牲者が出た。今後も「高温低湿」が予想され山火事発生の危険は継続するので、州民への電力供給の制限も続くと思われる。とにかく、隣国メキシコから消防隊が応援に駆け付けたほど、事態はひっ迫している。
なお、カリフォルニアの夏季の山火事は、日本に台風シーズンがあるように毎年の年中行事でもあるが、今年の夏は異常に高温だったこともあり、その頻度は度を越している。


2.latimes.com

                    写真:(www.latimes.com)
今月14日、トランプ大統領は北カリフォルニアのサクラメント市郊外のマクレラン公園を訪れ、200人以上の被災者を救出したカリフォルニア州兵7人を表彰した後、州知事、連邦、州政府の消防当局から山火事に関する説明を受けた。この際、ギャビン・ニューサム知事は連邦政府からの緊急支援に対して感謝の意を伝えた。
しかし、ギャビン・ニューサム州知事とロサンジェルス市長のエリック・ガーセッティ(ともに民主党員)はこの猛烈な山火事はトランプ大統領が地球温暖化説に懐疑的なことによって、政府の気候変動への対策がおろそかになっている、と非難することは忘れなかった。これに対し、トランプ大統領の同州の不十分かつ不適切な森林管理こそが問題であると応酬した。


ある地域では数年にわたる干ばつが続いている一方、他の地域では大雨が降って洪水になる。これは明らかに地球温暖化の影響であり、その対策を怠ったのは、トランプ政権である、とロサンジェルス市長は、CNN-TVのJ.タッパーの番組「国の現状」内でもコメントした。


3.nbcnews

                     写真:(www.nbcnews.com)
一方、カリフォルニア消防局幹部は、8月21日の記者会見で、山火事の原因について次のように述べている。「通常山火事は草刈り機、芝刈り機、チェインソー等の機具が原因になるケース及び放火、ゴミ焼き、BBQ等の不始末による人災がその原因とされている。しかしながら、今回の山火事はこれら人為的原因による件ももちろんあるが、大部分は「落雷の直撃」によって起こった。8月中、同州内で少なくとも12,000件の山火事が落雷(lightning)によって誘発された」と発表した。
このうち、28件が大規模森林火災に発展したのだった。


ここで注目すべきは、当局が「雷雨」という語を使っていないことである。日本では落雷に雷雨はつきものであるが、米国は違うのである。8、9月のカリフォルニアの気候は、ぶどうの栽培に理想的な、地中海性気候特有の高温低湿即ち「乾燥して暑く」雨はほとんど降らない。
しかし、「落雷」は頻繁に発生する。これはカリフォルニアのモントレイ市に住む孫娘に確認したことだが、同地の落雷の多くは雨を伴わないので、高い木に落雷すると、直ちに発火し山火事が発生するのだ。雨を伴わない、稲妻、落雷を英語で「lightning storm-稲妻嵐」と呼ぶ。


4.holliwood.unlocked - コピー

                     写真:(www.bbcnews.com)
さて、先日孫娘に聞いた、カリフォルニアの山火事の惨状は想像を絶するものがある。以前、山火事で空が黒くなったことは聞いていた。ところが、9月に入って、孫娘の家の近くに火事が発生すると、炎で空が赤く染まった、という。これを聞いて、第二次大戦末期の昭和20年3月10日の米軍による東京大空襲を思い出した。あの夜、東京の空は真っ赤だった。
孫娘によると、日中、赤い雲間から太陽が顔を出すことがあると、屋内の床に映る光線が黄色っぽい白色ではなく、赤黒く映るというから不気味である。


5.ocregister.com

                     写真:(www.ocregister.com)
この山火事現象は何もカリフォルニア特有な現象ではなく、夏季「高温低湿」気候のテキサスでも「山火事シーズン」という言葉があるほどの、遙か昔からの年中行事になっている。従って、山火事シーズンが終了したテキサスは現在、200名の消防隊員をカリフォルニアに派遣している。

今回のカリフォルニア州の山火事は例年より大規模ではあるが、その原因を地球温暖化、或いは気候変動であるとする、州知事やバイデンの発言は、何事もトランプ政権の失策にしようとする、民主党の我田引水的発言と評判が悪い。
2019年11月5日-アメリカは4日、気候変動への国際的な取り組みを決めた2015年の「パリ協定」 からの離脱を正式に国連に通告した。これにより、アメリカは世界で唯一同協定に参加していない国となる。これが米民主党は気に食わないのである。
今年は日本でも梅雨の終わったころ、雷を伴う集中豪雨が各地で発生して、多大な被害をもたらしたが、これを気候変動と結び付けた議論は起こらなかった、と思う。


9月14日、バイデンは悪乗りして同氏の地元である、米国東部のデラウェア州にある、自然歴史博物館における選挙演説で、トランプ大統領を米国西部の「山火事発生の元凶であり、同氏を山火事の放火犯」と非難している。正確には「climate arsonist」と表現したのだが、arsonistとは放火犯の意である。これは「climate activist-気候変動活動家」から思いついた、同氏の造語だろう。それにしても、いかにトランプが憎いとは言え、放火犯とは言い過ぎだとは思いませんか、皆さん。
(終わり)


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「女性の髪の毛の匂いが好きな男」


1.theguardian.com

                写真:(www.theguardian.com)
【蛇足的まえがき】
一笑一若・小話は小話としては珍しく写真付きである。比重としては小話8、写真2くらいの割合だろうか。一方、欧米諸国にはミーム(meme)という写真、画像、動画に説明がつくユーモアいっぱいの投稿形式があって、大人気を博している。これは、「こいつは面白い、みんなに見せたいな」と思うような写真、画像等をSNS経由で拡散する、システムである。こちらは筆者の小話とは逆で写真8、説明2の割合だ。


ミームとはイギリスの生物学者リチャード・ドーキンスによる造語で、テレビのワイドナショー的話題や時々の社会現象から政治問題までをユーモラスな、または決定的瞬間写真をインターネットを通じて人々に伝達するコミュニケーション手法である。


さて、目下、米国は民主党大統領候補のジョー・バイデンに関する「ミーム」で盛り上がっている。トランプ大統領がペンス副大統領に「君のミームがバイデンのミームより人気が無かったら君は首だ!」と言ったとか言う、パロディまがいのミームまで出現する騒ぎである。
「君は首だ!」は一世を風靡したトランプのショー番組「アプレンティス(見習いの意)」によって流行語になった、番組司会者・トランプの落伍者への宣告だった。
とにかくバイデンは背後から女性へ近づき、両肩に手を置く。そして次の行動がミームにおあつらえ向きなのである。さ~て、民主党にはかつてケネディー、クリントンという伝説的プレイボーイ・大統領がいたが、二人に比べてバイデンはみみっちいなぁ、と思う今日この頃である。
(テキサス無宿記)


アメリカ小話「女性の髪の毛の匂いが好きな男」


①                      
1.theguardian.com














写真:(www.theguardian.com)

男は背後から女性に近づき両肩に手をおいて髪 の毛の匂いをかぐ。そして髪にキッス。この写真  は当時ネット上で大評判になった。


②                          

                                                                   
2.snopes 
   
 
                       













写真:(www.snopes.com)

男は右手で女性の胸を触る。場所はホワイトハウス。   
時は2015年2月。右手の男性は国防長官に任命された、アッシュ・カーター。被害女性は彼の夫人・ステファニー・カーター。  

③                          
                              
 3.pinterest (2)








写真:(www.forums.sherdog.com

彼に背後から肩に手を置かれた際、黙っていると、次はこうされる。

④                            
4.justjared.com   
  





















写真:(www.justjared.com

胸わしづかみが人気を呼んでBiden2020選挙応援用T-シャツが特製された。
着るのはバイデン派、トランプ派?

⑤                             

5.pinterest.jp. (2)













写真:(
www.pinterest.jp/pin)

子供にも攻勢をかけて嫌われる。

⑥                               

6.newsbreak











写真:(www.newsbreak.com)

バイデンの特注マスク。

お後がよろしいようで……。

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「コロナ時代の誕生日カー・パレード」

 

01.

早いもので末っ子の孫Kenzo10才になった。日本も同じだと思うが、米国では子供の両親が誕生パーティーに、子供の学友や遊び友達を招待してにぎやかに、「バースデイケーキ」をカットして子供の誕生を祝う習慣がある。誕生祝いを自宅で行う家庭もあるが、多くはレストランや子供が喜ぶ、トランポリン、ボルダリング、カーレース等の各種スポーツ施設を持つ屋内アドヴェンチャー・パーク等が会場に選ばれる。

だが、今年はコロナ禍のパンデミックが進み、パーティーが出来なくなった。集会制限は各州によって異なるが、テキサス州は誕生日、スポーツ活動、結婚式等における10人以上の集会は禁止されている。

何しろ、95日現在の米国全土の累計コロナ・ウイリス感染者数は643万人(テキサス:65万人)であり、死亡者は19万人(テキサス:1.3万人)にも上る。因みに同時期の日本の感染者は7万人、死者は1,361人に過ぎない。

そこで、アメリカ人たちは、誕生日カー・パレードなるものを発明した。

 

02.

では、8月末の日曜日に開催された、孫の誕生カー・パレードに際して、彼のパパが友人と彼らの両親に送った招待状をご披露しよう。

23日の日曜日はKenzoの誕生日です。皆さんを日曜午後1時にスタートする、カー・パレードにご招待いたします。1250、我々の自宅のある、アイロン・ミル通りとエルム・クリーク通りの角にお集りください。ここから、一同そろってカー・パレードを開始します。パレードは15分だけです。皆さんの参加をお待ちします。ありがとう!」

 

03.

孫の学校の新学期始業は817日からオンラインによって始まった。8年制(小学5年、中学3年。なお高校は4年である。)のこの学校は2年前から紙の教科書の使用をやめ、全教科の教科書を電子版に切り替えていた。何しろ、今どきの子供たちが携帯、PC等の電子機器を見事に使いこなすのは、世界共通の現象だろう。そして対面授業は97日(月)にようやく始まったばかりである。

Kenzoは新しい級友に会ってもいなかったにも関わらず、かなりの学友たちが参加してくれたのは、幼稚園から数えるとすでに6年間同じ学校に通学しているので、親しい仲間が多かったからに違いない。

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さて、集合場所にはKenzoのパパが白バイよろしく、単車にまたがって招待客を待ち受けた。やがて、彼がパレードを先導して、今日の主役が待つ自宅前までゆっくり進み、自宅前庭に立つKenzoが車上の友人たちの「挨拶と祝福」を受けた。もちろん、州政府が義務づける、ソーシャル・ディスタンシング(ソーシャル・ディスタンスは人間の心理的距離を指す用語で医学用語としてはsocial distancingが正しい)の1.8メーターは守られていた。なお、最近になって、

この用語は混乱を招くといわれ出し、Socialを止め「身体的距離-Physical Distance」を使用するようになった。

 

05.



06

さて、子供たちには、Kenzoのママから、冷たい飲み物と希望者には、ピザが振る舞われた。

誕生パーティーに付き物のハグ、キッスもケーキもない、3密無しだったが、たくさんの笑顔と「ハッピー・バースデイ」を受けて、主役は満足気だった。

こうしてカー・パレードは15分で終了した。Kenzoと彼の両親、友人たちにとって、今年限定の誕生日・カー・パレードは長く記憶に残ることだろう。(終わり)

 


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「お兄ちゃんの貸し賃?」


1.cowgirlcourture

                    写真:(www.cowgirlcourture.com)

【蛇足的まえがき】
「お兄ちゃんの貸し賃?」はカトン教授の作品だけあって手がこんでいて、二つの定番テーマが見事に溶け合っている。一つ目は牧場の留守を預かる女性の対応ぶりであり、二つ目は娘のボーイフレンドと娘の父親との確執である。さて、小話の主役はカウボーイならぬカウガールだが、カウボーイの語源はスペイン語のVaquero、即ちvaca(乳牛)を世話する男の意で、これが英語に翻訳されると、cow(乳牛)を世話するboy, 即ちcowboyとなる。
19世紀半ば、米国南部の白人移民に牧畜業の手ほどきをしたのは、メキシコ人酪農家だった。当時、色々な面でメキシコは米国より先進国だったが、今はあらゆる分野で教え子の後塵を拝する始末である。ただ一つメキシコが北の隣人より優れているのは、小話ではないかと愚考している。極めつけの少数意見ではあるが…。
では、以下の一笑一若・メキシコ小話をお楽しみください。(テキサス無宿記)


一笑一若・メキシコ小話「お兄ちゃんの貸し賃?」

怒り狂った、そいつはドン・ポセイドンの牧場に着くや、牧場主の自宅のドアを乱暴に叩いた。
すると、牧場主の末娘がドアを開けた。
カンカンに怒った訪問者は、「お前のお父さんはいるか?」と怒鳴った。


女の子は「パパは留守です。でもうちの種牛を借りたいなら、値段は1.000ペソ(5,000円)です」と言った。
「牛のことで来たんじゃない、娘っ子」とそいつは怒鳴った。


「じゃあ、うちの種馬にご用なのね。貸し賃は2,000ペソです」と末娘は答えた。
「違う!馬のことで来たのでもない。俺はお前の父親に談判しに来たんだ。お前の兄のピトンシオは俺の娘を妊娠させたんだ」。
と、そいつは鼻息もあらく一気にまくし立てた。


すると、末娘は「分かったわ。でもその話ならば、パパの帰るのを待たなければならないわ。
あたしはお兄ちゃんの貸し賃がいくらか聞いていないから」と答えた。


お後がよろしいようで……

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